2026. 4. 13 育休中の「業務代替」助成金が大幅拡充!「手当支給等」は全企業が対象へ
経営者の皆さま、育休取得時の大きな悩みである「残された現場の業務負担」への支援策が劇的に変わりました。
厚生労働省の「子ども子育て両立支援助成金」の内、「育休中等業務代替支援コース」の「手当支給等」においては今後は大企業も対象に含まれ、「新規雇用」では300人以下の中堅企業が対象となり、門戸も大きく開かれることとなりました。
この大きな転換期に備え、制度のポイントを分かりやすく解説します。
制度の現状
「育休中等業務代替支援コース」には、既存社員でカバーする「手当支給等」と、外部から人を雇う「新規雇用」の2つがあります。
手当支給等(育児休業・短時間勤務)
対象:既存のメンバーで業務を分担し、その労いに応える「業務代替手当」を出す場合が対象となります。
新規雇用(育児休業)
対象:派遣社員の受け入れや直接雇用により、育休者の穴を埋める場合が対象となります。
なぜ今、要件が緩和されるのか
令和7年10月施行の改正育児・介護休業法により、小学校就学前までの子を持つ労働者への「柔軟な働き方(テレワーク等)」の提供が企業の義務となりました。
育休が長期化し、柔軟な働き方が広がる中で、業務を代替する周囲の負担軽減は、企業の規模を問わず喫緊の課題となっているためです。
国は助成金の対象を広げることで、すべての職場での両立支援を強力に後押ししようとしています。
手当支給等(育児休業・短時間勤務)
令和7年度:「常時雇用する従業員が300人以下の企業」に限定。
令和8年度: 従業員数の要件が完全に撤廃され、「大企業」でも受給可能。
新規雇用(育児休業)
令和7年度:「中小企業基本法」上の「中小企業事業主」に限定。
令和8年度:企業規模要件が緩和され、「常時雇用する従業員数が300人以下の企業」に対象拡大。
貴社に合った活用パターンの選択
改正後は、貴社の規模や状況に応じて、より柔軟な選択が可能になります。
1、「手当支給等」でチームをサポート
大企業であっても、代替者に支払った手当の3/4(上限月10万円)が、最長2年間助成されます。
(令和7年度は最大120万円(最長1年間)でした。)
2、「新規雇用」でしっかり補充
新規雇用1人あたり業務代替期間により最大81万円(1年以上)の受給が受けられます。
(令和7年度は最大67万5千円(6か月以上)でした。)
経営者が今、着手すべきこと
今回の改正は、すべての企業にとって「育休=現場の負担」という構造を打破するチャンスです。
・規定の整備: 「業務代替手当」の支給ルールを就業規則に盛り込みましょう。
・公平な評価: 誰が代替し、どのような手当が出るのかを事前に明文化することで、現場の不公平感を解消し、組織のエンゲージメントを高めることができます。
人手不足が深刻な今、助成金を活用して「支える側も報われる職場」を構築することは、採用力・定着力の向上に直結します。
新制度の詳細な施行に向け、まずは自社の規定の見直しから始めてみてはいかがでしょうか。
【申請時までに準備しておくこと】
・就業規則(手当規定等)への「業務代替手当」の支給ルール追加
・次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画策定・届け出
・社内届出書の確認(育児休業申出書)
・代替者の業務分担決定のためのルール設定 など



